フリーペーパー(無料新聞、無料雑誌)のメリットとデメリット

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雑誌や新聞など、無料で何か物やサービスを提供するという形態が増えています。
どうやって成り立っているかとうと、そこに掲載する広告収入や、無料の何かを宣伝材料に、有料サービスの申し込みを促すという形で収入を得ているのです。

しかし、雑誌については、無料にするよりは少しでも料金を請求するほうが有効ということもわかってきています。
ですが、他のほとんどの場合、1セントでも値段がつくと、消費者の手を止めてしまう理由となります。
なぜそのようなことになるかとうと、値段がつくことで私たちは選択を迫られるからです。
それだけで行動をやめさせる力を持ちます。
値段がついているものに出会うたび、「それだけの値打ちがあるものか?」という問いが私たちの頭の中をめぐります。
いくらであろうとお金を請求されることで、私たちは財布の口をあけるほどそれがほしいのかと自分に確認しなければならなくなります。
一方、無料ならばそのような問いをする必要はなく、ずっと簡単に決断できるのです。
人間は生来、怠け者なので、できるだけ物事を考えたくないと思っています。
だから、私たちは考えずにすむものを選びやすいわけです。

いくらであっても料金を請求することで、心理的障壁が生まれ、多くの人はわざわざその壁を乗り越えようとは思いません。
それに対して、フリーは決断を早めて、試してみようかと思う人を増やします。


作家でニューヨーク大学講師のクレイ・シャーキーは、このような心理的障壁を検証して、コンテンツ製作者は自分の提供するものから料金をとろうという夢をあきらめるのが賢明だと結論づけています。


収入よりも注目を集めたいクリエーターにとって、無料にすることは理にかなっています。
参加者の大部分が課金をするなかで、コンテンツを無料にすることで競争優位が得られます。
そして、酔っ払いが言うように、床に寝ていれば転ぶことはないのです。
無料以上のサービスはないので、無料で優位に立った者は、並ばれることはあっても負けることはありません。
もちろん「私のブログを呼んでくれた人にはお金をあげます」というサービスは可能ですが、長期にわたし持続できるはずがありません。

無料コンテンツは、生物学者が進化的安定戦略と呼ぶものです。
それはほかに同じ戦略を使う者がいないときに有効です。
あるいは、誰もがその戦略を使うときに有効となります。
なぜなら、そのような環境では、課金を始めた者は不利になるからです。
無料コンテンツの世界では、マイクロペイメントのように比較的簡単そうな手続きでさえも、ユーザーの支持を大きく失います。
そしてユーザーは代わりとして無料のものを喜んで受け入れるのです。



つまり心理バイアスに関しては「これはそれだけの値打ちがあるのか?」という疑問の旗をあげさせない方法があれば、うまくいくと考えられます。
注意すべきは、フリーに対する心理的取引コストはほかにもあり、それは、本当に無料なのかと心配することから、無料新聞が環境に与える影響を考えたり、自分がケチだと思われないかと心配したりするなど、金銭以外のコストを考えることもあります。
そうしたコストを別にすれば、方程式からお金をとり除くことは、成功の可能性を大いに高めることでしょう。

しかし、最初に言った「雑誌については、無料にするよりは少しでも料金を請求するほうが有効」という理由は、金額はいくらでもかまわないのですが、小切手を切る、あるいはクレジットカードの番号を入力するという行動は決断を示す行動であり、それによって広告主が読者見る目がガラリと変わる、ということに由来します。
たとえ額面が1セントでも、小切手を切る行為はその雑誌を本当に欲しがっていることを示すので、届いたら中を読み、大切に保存するdさろうと予想できます。
実際に広告主は、いらないダイレクトメールと同じように扱われるかもしれないフリーマガジンに払う掲載料の5倍を、登録した読者が大切にする雑誌には払ってもいいと思っているのです。

また、広告主のことを別にしても、フリーにするということは読者にとってその雑誌の価値を低いものに認識されてしまうことになるため、多くの出版社は雑誌を評価を落とさない範囲で最低価格にしているのです。


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