PTSDの特徴的な症状と治療方法について

PTSDに関係する脳の画像

PTSDの症状

PTSDには3つの特徴的な症状があります。

1.再体験症状
再体験症状は、トラウマ場面が視覚的イメージで再現されることが多く、「出来事の映像が頭の中で何度も繰り返し流れて、自分では止める事ができない」「出来事の場面や加害者の顔が目の前に写真のように浮かび、消すことができない」などと表現されます。
また、睡眠中に繰り返して出来事に関係する悪魔をみることもあります。

視覚以外にもトラウマの場面で経験した音や流れていた音楽などの聴覚的イメージ、匂いなどの嗅覚的イメージ、皮膚感覚として圧迫の痛み、味覚などの触覚的イメージなどが再現されることもあります。
その人の意思に反し、体験の記憶がさまざまな感覚で侵入的に生じる点が、通常の記憶の再生とは大きく異なるのです。

特に無くトラウマ記憶の想起が始まる事もあれば、きっかけによってトラウマ記憶が再生されることもあります。
たとえば自分と同様の事件・事故・災害のニュースや、事件があった場所・時間・加害者・凶器と似ている物などにより、再体験が引き起こされるのです。
このとき同時に、出来事を体験していた時の動悸や呼吸困難など身体の生理学的な反応を再体験することもあります。


2.回避・麻痺症状
回避症状は、出来事を思い出すきっかけとなる刺激を避けることです。
たとえば、性暴力被害のことを聞かれたり話したくなくて友人と会うのを避けたり、交通事故の現場に行くと事故の場面や恐い気持ちを思い出すので、その場所を避けたりします。
これは適応するための行動で、それによって一時的に社会生活を送ることが可能になる場合もあります。
事故現場だけではなく、車全部が恐くなり外に出られなくなるなど、回避の対象となるものが次第に広がってしまい、ついには社会生活全般から引きこもる場合もあるのです。

麻痺症状とは、苦痛となる刺激を避けようとして、快適なものも、不快なものも、一切の感情を離断してしまうことです。
また、周囲の人々から木rはなされた感覚があったり、自分の未来から切り離されたように感じたりすることで、社会生活での人の自然な交際や、自分の将来の計画ができなくなることもあります。

3.過覚醒症状
過覚醒症状は、慢性的な自律神経系の過敏な状態が続くことです。
そのために普通の人が日常生活では気にならない程度の些細な音や気配や接触に、過剰な驚愕反応を示します。
「自分の携帯がなる鳴る度に驚いてドキドキする」「ドアを閉める音にびっくりして飛び上がる」などと表現されます。
このような状態では不安で落ち着くことができず、物事や思考に集中できなくなり、感情が不安定になりやすくなります。


PTSDの治療

・心理教育
PTSD治療の基本として、心理教育が行われます。
トラウマは、個人の力では予測もコントロールもできない圧倒的で衝撃的な出来事の体験から生じるので、多くの人は自分のトラウマ反応に驚き「自分はおかなくなったのではないか」と考えます。
心理教育によりこのトラウマ反応が「異常な状況に対する正常な反応」であることを知り、症状やトラウマ反応への理解が深まると、不安が緩和されて自分で症状や反応を管理できる部分が増えていきます。

・カウンセリング
カウンセリングでは心理教育を含めた支持的なアプローチが行われます。
言語を介し、あるいは描画などの非言語的な表現により、トラウマに関わる感情を表現してもらいます。
この場合、治療を受ける人が治療者に対して信頼感を持ち、感情を表現する場所が安全であると感じ、その治療に了解することで大変重要な条件となります。
治療者にトラウマの体験を受け入れられることで、自己コントロール感や価値観を取り戻すことが可能になり、トラウマの影響で歪んだ認知の修正が行われるのです。


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