地震で倒壊しやすい建物、住宅とは

地震に強い建物の画像

阪神・淡路大震災で全壊した分譲マンションは全体の6%で、一戸建て住宅に比べて被害は少なかったといえます。

そのなかで被害が大きかったマンションの多くは、1階部分を柱だけで支えるピロティー型と呼ばれる造りの建物。
補強が不足しているピロティーは上階の住居部分と比べて強度が低く、地震発生時そこに集中的に力が加わると、1階部分が押しつぶされてしまいやすい傾向にあります。

また、長方形の建物の中層階の崩壊も多く見られました。
その原因としては、上下階の構造のアンバランス、耐震壁の不足や偏りなどが考えられ、1階から最上階まで同じ間取りで、居室間に頑丈なコンクリートの壁がある場合は、起こりにくいとされています。

その他の被害として多かったのは、ロの字型、コの字型、L字型など、地震動を受ける方向により、建物のゆれ方が異なる構造のものです。

通常は「エキスパンション」とよばれる棟の付け根部分が、ゆれの違いを緩衝するように設計されていますが、その隙間に予想以上の力が加わると、大きな被害が集中してしまいます。

また、渡り廊下でつながったマンションも同様の原理で、棟のゆれの違いが渡り廊下に集中し、崩壊する危険性があります。


日本木造住宅耐震補強事業者共同組合によると、「昭和25年~平成12年5月までに着工された木造在来工法2階建て以下の建物」を対象とした耐震診断のうち、89.47%の住宅が震度6強クラスの大地震で倒壊する可能性があるとされ、その原因のひとつに建物の劣化が挙げられています。

阪神・淡路大震災でも老朽化した木造住宅に倒壊が多く、現行の耐震基準を満たしていない建物、施工工事に問題のあった建物などに被害が発生しました。

とくに柱の腐食やシロアリの浸食により、地震への抵抗力が低くなっている物件は、倒壊の危険性が極めて高いといえます。

老朽化のサインとは

一戸建ての老朽化のサインは、家の中の外周りに現れてくるので、気がついたら何らかの対策を講じましょう。

たとえば、建具やふすまの開閉に問題がある場合、家の構造に傾きやねじれが出てきている可能性があります。
また、「床が沈み込む」「床鳴りがする」などの場合、土台が腐食している危険性も。

外周りでは、基礎の表面や外壁に亀裂がある、外壁のモルタルに浮き上がった箇所や不安定な感触がある、屋根にひずみや割れ、ずれなどの痛みが見られるといったような場合、耐震性に著しい問題がある可能性が考えられます。
早めに専門家に相談しましょう。


日本の建物の強さは、建物の構造や仕様を定める建築基準法の「耐震基準」を基に考えられています。

この耐震基準は大きな地震が起こるたびに改正され、現在の基準は大きな地震が起こるたびに改正され、現在の基準は1981年に施行された新耐震基準で、震度6程度の地震に耐えられる強さとされています。

阪神・淡路大震災では、マンション、一戸建てともに、建築基準法の改正前である81年以前に建てられた建物に被害の割合が大きく、耐震設備に関する法規制が安全性のひとつの目安になることがわかります。

新耐震以降の建築物は、それ以前のものより安全性が高いといえますが、なかには無理な工期による粗雑な施行で、強度に疑問符がつくこともあります。
たとえば90年前後のバブル期は、住宅需要が急増し、経験の浅い職人が建設に多く携わったことによる欠陥工事が多いともいわれています。

新耐震基準はひとうの目安になりますが、盲信するのは禁物ということも覚えておきましょう。


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