生命保険、損害保険の不払い問題とは、その原因を解説

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ここ数年、生命保険会社や損害保険会社による保険金の不払い問題がマスコミを騒がせています。
病気や事故などにともない、本来なら契約に基づいて支払われるはずの保険金が、保険会社側の不当な理由によって支払いを拒否される問題です。
保険金を受け取る権利があるにもかかわらず、「契約者から請求がなかった」として支払われなかったり、契約内容の不備を理由に支払いを断られるケースもありました。

2005年2月、明治安田生命保険が契約者の過失などを理由に保険金をきちんと支払わなかったとして、金融庁から一部業務停止命令を受けたのをきっかけに、生命保険、損害保険各社の不払い問題が次々に表面化しました。
生命保険各社が金融庁の命令で07年10月に発表した内部調査結果によると、生命保険だけで、01年度からの5年間に120万件、約910億円もの不当な不払いが明らかになったのです。
損害保険業界でも、自動車保険や医療保険などで07年9月末までに400億円近い不払いが明らかになっています。
このような不祥事は、消費者の保健に対する不信を募らせており、保健離れの懸念すら高まっています。


生命保険、損害保険の不払い問題の原因

なぜ保健各社は、このようなずさんな問題を引き起こしたのでしょうか。
その背景には、バブル崩壊以降の保健各社の苦しい経営事情が見え隠れします。

まず、生命保険会社は、バブル崩壊後の景気てこ入れおよび銀行救済のために実施された低金利政策によって苦しめられました。
バブル崩壊以前の高金利の時代に契約した保険には、高い予定利率が適用されていました。
しかし低金利政策が導入された結果、実際に運用して得られる利益は予定利率を大きく下回り、生命保険各社は保険金を支払えば支払うほど損をする現象に苦しむことになってしまいました。
損失を減らすには、少しでも保険金の支払いを押さえ込むしかない、そうした意識が不払いを促すきっかけになったようです。

一方、損害保険をめぐっては、「日本版金融ビックバン」の一環として98年に保険料の自由化が実施され、値下げ競争が激化したことも収益の悪化に結びついたようです。
新規顧客の獲得を焦るあまり、契約内容に不備があることを見落としたまま、あるいは黙認したまま契約を交わし、それが不払いの理由にされるというケースもあったのです。

相次ぐ問題の発覚によって、消費者の保健に対する信用は大きく揺らいでいます。
ただでさえ少子高齢化や人口減少で保健需要が頭打ちとなっている状況と相まって、保険会社の業績はますます悪化する懸念があります。


保険金不払い問題と、金融庁の行政処分

・2005年2月25日:明治安田生命
保険金不払い、および不適切な保健募集により、業務停止命令と業務改善命令

・2005年10月28日:明治安田生命
保険金不払い、および不適切な保健募集、業務改善命令への対応遅延などにより業務停止命令と業務改善命令

・2006年5月25日:損害保険ジャパン
保険金の支払い漏れ、保健募集行為における法律違反などにより、業務停止命令と業務改善命令

・2006年6月21日:三井住友海上火災
保険金の不払い、支払い漏れにより、業務停止命令と業務改善命令

・2007年3月14日:生保4社
保険金の不払いにより業務改善命令


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