ベーチェット病とは、症状と診断基準について

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ベーチェット病とは、1937年にトルコの医師ベーチェットによって報告された病気で、日本では最初に特定疾患に指定されています。
原因は不明とされています。

ベーチェット病を定義すると、
「口腔粘膜の再発性アフタ性潰瘍、外陰部潰瘍、皮膚症状、眼症状の4つの症状を主症状とする慢性再発性の全身性炎症性疾患」
となります。

口腔粘膜の再発性アフタ性潰瘍というのは、簡単にいえば繰り返し起こる口内炎です。
外陰部潰瘍は性器の終焉に起こる炎症で、痛みがあります。
皮膚症状は頭や頸などにアキビ状の炎症が起こったり、表在静脈に炎症が行ったり下腿を中心とした皮膚に痛みを伴うしこりができたりします。
眼症状は最も重い症状で、眼の前眼部と言われる部分を中心に炎症が起こり、まぶしさや眼の痛み、といった症状が出ます。
多くの場合両眼に症状が出て、炎症が後眼部まで及ぶと視力や失明にいたることもあります。


患者の中には、4つすべての症状が見られる人もいますし、いくつかの症状の組み合わせから、ベーチェット病と診断される人もいます。
ですが、共通して言えるのは、これらの症状はどれもベーチェット病にしかない、特有の症状というわけではない、ということです。
たとえば、口内炎が頻発しているひとはたくさんいますが、それらの人が皆ベーチェット病かといえば、そんなことはありません。
同様に、皮膚の症状、眼の症状、外陰部の症状についてもベーチェット病だけにしか見られない症状、ということではありません。

また、ベーチェット病には、先ほど説明した主症状の他に
副症状も多く見られます。
副症状には関節炎、副睾丸炎、血管炎、消化器症状、神経症状などがあります。
これらがどのような組み合わせで発症するのか考えると、途方もない数になります。
つまり、ベーチェット病の症状は、その人それぞれあるものなのです。


ベーチェット病の診断には症状の有無だけでなく、継続して、何度も症状を繰り返すことが必須条件となっています。
ベーチェット病と診断されるには、主症状や副症状が見られること、症状が繰り返し起こっていること、が満たされていないといけません。

主症状の一部が見られるだけでは、まだベーチェット病の疑いとなり、主症状と副症状によって、「完全型」「不完全型」「特殊型」のベーチェット病に分類されます。

ベーチェット病の場合、症状が出現・悪化する活動期と比較的穏やかに落ち着いている非活動期があります。
この活動期と非活動期をもとに治療方針を考えていきますが、両者の期間や割合はこれも患者さんいよってさまざまで、一人の患者さんの中でも病態は徐々に変化していきます。
また、活動期と非活動期は繰り返されるので、症状が落ち着いた時期にも定期的な受診を欠かさないことが重要です。

ベーチェット病の好発年齢は20代から40代が中心で、一概には言えませんが病勢は発症後、数年単位で悪化したり治まったりと、変化の多い時期を過ごします。
その後、やや落ち着いて鎮静化に向かうことが多いものです。
ただ、これも炎症の部位やその人の症状によって、必ずこういった経緯をたどる、とは言えません。

治療についても、ほぼ確立している症状もあれば、特殊型でまだ決まっていないものもあります。
そのため、治療は自身で症状を観察して主治医に伝え、ベーチェット病の特徴を確かめながら進めていくことになります。


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